研修医2年目で読んで良かった本・役に立った本 その1
以前に「研修医1年目で読んで良かった本・役に立った本」という記事を書きました。
研修医2年目になってちょっと読書のペースが落ちている気がしますが、読んで良かったと思う本を少しシェアしたいと思います。自分の整理を兼ねて。
研修医2年目になりましたが、まだまだ基本的なことが分かってないと痛感する毎日を送っています。抗菌薬は何冊か本読んで勉強するのですがあまり整理できなくって。もっと思いっきって簡単なところから勉強やりなおしたいと思っていい本を見つけました。
「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩―一目でわかる重要ポイントと演習問題で使い方の基本をマスター」
絶対わかる抗菌薬はじめの一歩―一目でわかる重要ポイントと演習問題で使い方の基本をマスター
羊土社
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著者は自治医大の矢野晴海先生です。旧姓の五味先生が結婚されて名前が変わったんですね。。最初まったく知らずに読んでいたら、自治医大卒の上級医の先生が教えてくれたっす。五味先生の本だと思うと安心して読めますね。
内容はペニシリン系、セフェム系など各種類毎に特徴を簡単にまとめてあります。基本的に研修医を対象に書かれており、大事な事は繰り返し説明されてるので頭に入りやすいです。
各章の最後には理解度確認用の症例問題があって内容の整理に役立ちます。
かなり基本的な事に焦点をしぼっているので、サクサク読み進められます。内容は基本的なのですが、今まで当たり前と思ってたことが「実はこうだったのか!」と目からウロコ的なことも書いてあって面白かった。
例えば、「胆道系感染症ではスルペラゾンを使う」のが当たり前だと思っていました。うちの研修病院の消化器内科をローテートした時もスルペラゾンをよく使っていました。でもこの本によると、セフォペラゾン・スルバクタム(スルペラゾンR)自体エビデンスが少なく、世界的にはあまり使われない。胆道移行性が良いとされるが、臨床的アウトカムが良いとは限らず、そのようなエビデンスは無い。そしてセフェム系は腸球菌をカバーしていない。などなどの理由から胆道系=スルペラゾンとするのは如何なものかと問題提起がなされています。そういえば、自治医大卒の先生は胆嚢炎にユナシンを使ってましたが、この本読むとそれが納得できます。
この本読んでとにかく難しいことを勉強する時は、ちょっと簡単すぎるかなぁと思う本で勉強してみるってのがなかなか良い方法だなぁと感じました。色々と発見があります。
そしていま読んでる本がこれ。エコーの基本の基本です。少しエコーに慣れてきた今だからこそ、読んでてなるほど~っと思えます。
「基本をおさえる腹部エコー―撮りかた、診かた」
羊土社
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その他に。腎臓内科に興味があるのでぼちぼち勉強しています。
良かったと思う本をあげておきます。また余裕があればレビューするかもしれません。
「腎臓内科レジデントマニュアル」
診断と治療社
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ポケットサイズで病棟にも持ち運べます。ちょっとした調べ物に便利。
「レジデントのための腎臓病診療マニュアル」
レジデント向けなのでサイズの割に読みやすいです。電解質や体液管理などから、CKDなどの腎臓病まで章立てて書いてあるので興味あるとこだけツマミ調べ物的に使っても十分役立つと思います。
「体液異常と腎臓の病態生理」
メディカルサイエンスインターナショナル
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腎臓疾患のメカニズムを病態生理から詳しく説明してる本です。なかなか読み応えあって手強いですが面白いです。腎臓内科ってこういう理屈っぽいところが好き嫌いわかれるとこな気がします。各項目に設問が付いていて、考えながら読み進めていくことができます。
まとめtyaiました【研修医2年目で読んで良かった本・役に立った本 その1】
以前に「研修医1年目で読んで良かった本・役に立った本」という記事を書きました。研修医2年目になってちょっと読書のペースが落ちている気がしますが、読んで良かったと思う本を少